メイベリンスカイハイ04ゆうやけオレンジの余韻


目次

レビュー概要

メイベリン スカイハイ 04 ゆうやけオレンジを実際に購入し、数週間かけて日常のいくつかの場面に組み合わせて使い込みました。最初の印象は「派手に見えて、意外と肌に馴染む」。オレンジといっても、まつ毛の根元でほどけるように色が温度を持ち、黒マスカラのような「線の強さ」ではなく、光の当たり方でニュアンスが揺れるタイプです。まつ毛全体を塗りつぶすより、目尻寄りに少しだけ色を寄せると、一気に表情が柔らかくなるのが面白いポイントでした。

下地と合わせて重ねると、繊維や液のノリが変わりやすいので、塗る順番と量で仕上がりに差が出ます。個人的には、下地は薄く、マスカラは中間から毛先に色を置いてから根元へ戻す塗り方がハマりました。まつ毛のフレームが柔らかくなるので、目もとの印象が「抜ける」。抜けるけれど寂しくはならない、そんなバランスです。朝の急ぎ塗りでもダマになりにくい日はある一方、湿度が高いときはブラシの当て方で束感が出やすく、そこは塗り方の調整が必要でした。

まぶたのくすみやアイシャドウのテクスチャとの相性も試しましたが、パール強めよりもセミマットや薄膜のクリーム系と好相性。仕上がりは「ふわっと、でもちゃんと印象」が近いです。近くで見ると遊び心、遠目だと落ち着き。この二面性が面白くて、結果的に手が伸びる日が続きました。

使用感レビュー

まつ毛にのせた夕焼けの瞬間

購入してからちょうど10日ほど経った頃、ようやく日常の中で落ち着いて使い込む時間ができました。最初に手に取った瞬間は、色味の鮮やかさに少し驚きます。オレンジ系のマスカラはこれまで試したことがなかったので、まぶたに近い部分に塗ったときに浮いてしまうのではないかという不安がありました。しかし実際にまつ毛にのせてみると、光の加減で柔らかく発色し、派手すぎず自然に馴染んでくれるのが良い点だとすぐに気づきました。一方で、最初の数回は液がやや多めにブラシに絡み、根元に塗布するとダマになりやすいのが惜しいところとして感じられました。

ある日の夕方、仕事帰りに友人と小さなギャラリーに立ち寄ったとき、このマスカラが活躍しました。室内の照明が少し暗めで、作品を近くで覗き込む場面が多かったのですが、まつ毛の先にほんのりオレンジが差し込むことで目元が沈まず、むしろ柔らかい印象を保てた感覚があります。普段のオフィスでは気づかれないような色のニュアンスが、こうした場面でふと自分を助けてくれるのだと実感した出来事でした。

購入前は「オレンジ色ならきっと派手で個性的すぎるのでは」と思っていました。ところが実際に使ってみると、派手さよりも温かみが前に出て、むしろ日常に馴染む印象です。期待していた「冒険的なカラー」というよりも、「自然に溶け込むアクセント」というギャップがありました。これは良い意味で裏切られた感覚で、使うたびに新鮮さを感じます。

操作性については、ブラシの長さが手に収まりやすく、細かい部分にも届くので扱いやすいです。質感は軽めで、まつ毛に塗布した後も重さを感じません。キャップの開け閉めの音も控えめで、外出先の静かな場所でも気にならない程度。安定性は、時間が経っても色が落ちにくく、夕方になっても目元がくすまない点が安心材料でした。ポーチの中でかさばらないサイズ感も含めて、取り回しの良さは日常使い向きです。

特に印象的だったのは、休日の午後に屋外で過ごしたとき。公園のベンチで本を読んでいると、自然光の中でオレンジがふわりと映えて、鏡を見た瞬間に「今日は顔色がいいな」と思えました。こうした小さな場面で気分を上げてくれるのはありがたいところ。普段の生活に溶け込みながらも、ふとした瞬間に存在感を示してくれるのがこの色の魅力です。

使い始めて2週間が過ぎた頃には、最初に感じたダマの問題もブラシの扱いに慣れることでかなり解消されてきました。軽く余分な液をティッシュでオフしてから塗ると、まつ毛一本一本に均等に色が乗り、仕上がりが格段に良くなります。慣れるまでに少し時間はかかりますが、その過程も含めて「自分の手に馴染んでいく」感覚が心地よいタイプです。

また、夜に静かなカフェで作業をしていたとき、ふと鏡を覗いたらまだ色がしっかり残っていて驚きました。長時間座っていても崩れにくい安定感は、日常の安心につながります。バッグの隅に入れておいても邪魔にならず、必要なときにすぐ取り出せるのもポイント。こうした細かな積み重ねで、使うほどに信頼感が増していく一本だと感じました。

特徴

色と質感、そしてブラシ設計

購入理由は単純で、まつ毛の色と質感に変化を持たせたいのに、いわゆる「派手になりすぎない」ラインをずっと探していたからです。黒やブラウンは既に手札が揃っていて、仕上がりの安定感はあるものの、写真を撮ると目元が平板に見えることが多かった。そこでオレンジ系に振ることで、瞳と肌の間に温度差を作り、影と光のコントラストを柔らかくしたかった。加えて、下地機能でまつ毛の方向づけと毛先のまとまりを同時に済ませたいという、ややズボラな要望も抱えていました。メイベリン スカイハイ 04 ゆうやけオレンジは、まさにその「色の余白」と「手数の短縮」を狙って手に取った一本です。

箱から出して最初に感じたのは、ボトルの軽さと胴のくびれのバランスがちょうど良いこと。キャップをひねるときのトルクが軽めで、開封直後でも抵抗感が少ない。空回りの不安は特にありませんでした。スティックを抜いた瞬間、ブラシの毛足が細く、コーム的に使える形状だとすぐに分かります。液の付着量は中庸で、根元側にやや多く残るので、最初の一撫では根元の密度が先に決まる印象。香りは控えめで、鼻先に触れる程度です。色は期待していたオレンジそのものですが、光の当たり方で朱色寄りにも見え、派手というより「温かい」に近いトーンです。

触れて分かる仕様の良さは、ブラシの柔軟性。意図的に曲げようとして曲げるというより、まつ毛の面に当てると自然に沿ってくれる感じで、まぶたが薄い人でもまつ毛の根元を攻めやすい設計です。液自体は軽く、水っぽいとまでは言わないものの、繊維リッチなもったり感ではありません。ダマになりづらく、塗り重ねで厚さを調整しやすいテクスチャです。

癖としては、毛先に液が乗りすぎると一気に重みが出るので、最後の一刷けは必ず縦塗りで抜くのが安全。下地としてのグリップがあるため、二度目・三度目の重ねで急に束になることがありますが、ここは手の動きを少しだけ早めにすることで解決しやすい印象です。乾きは速い方で、片目を仕上げている間にもう片方が半乾きになるくらいのテンポ感。忙しい朝にも対応しやすいスピード感でした。

色の明度は中程度で彩度が高すぎないため、まつ毛の一本一本の輪郭が残ります。結果として、近距離で見ても毛の質感が失われないのが好印象。オレンジが肌の黄味と仲良くするので、まぶたのくすみが軽く見える効果も感じました。下地機能の恩恵は、カールの維持よりも方向性の固定に強いタイプ。根元の立ち上がりは、自分の毛の硬さだとビューラーなど物理的な挟み込みと併用で安定し、単体でも午前中は持つ、午後になると少したわむ、といったバランスです。

ボリュームよりも長さの見え方が変わるタイプで、毛先がほんの少し太くなる程度。その太さが光を拾うので、横顔でまつ毛の存在感が出ます。瞬きのときに落ちる影が柔らかく、黒マスカラでは作りにくいニュアンスが出るのが特徴的でした。

塗り方のコツと環境による見え方

塗り始めのコントロールは比較的簡単で、根元を軽く押して溝を作り、そこにブラシをはめ込むように動かすと均一に乗ります。睫毛の外側へ逃がすより、内側へ緩く返す動きが向いており、下まつ毛にも使いやすいブラシ幅です。目頭側の細い毛まで拾えるので、下まつ毛だけに軽く色を置いて、抜け感だけ足す使い方もできます。

にじみは、自分の皮脂量だと目尻が少しだけ。ティッシュで押さえれば戻る程度で、ウォータープルーフほどの「絶対崩れない」感じではないものの、汗や水滴で一気に崩れる印象はありませんでした。落とすときはぬるま湯でふやかしてからミルク系のリムーバーで十分で、色が皮膚に残ることもほぼありません。まつ毛の感触は柔らかさが保たれ、乾燥して固くなるタイプではありませんでした。

乾いた後の見え方を具体的にまとめると、屋内の白色光の下ではほんのりとした温度感、暖色系の照明では色が深まり、アクセサリーの金色と相性が良い印象です。屋外の曇天では彩度が落ち着いてナチュラル寄りに見え、直射日光下では毛先の光り方が強くなり、写真で映えやすい。目の印象が「やさしい」に傾きつつも、ぼやけすぎないバランスで、まつ毛主体で目の形を補正するというより、まぶた全体の雰囲気を引き上げるタイプの仕上がりでした。

扱いで失敗しがちなところは、二度目の塗りでブラシを寝かせすぎること。液の面が広いまま乗ってしまい、束が太くなりやすいです。対処はシンプルで、二度目は必ず縦に軽く抜いて、三度目に横で整えること。色の乗り方が均一だからこそ、三段階で調整するとムラが出にくく、下まつ毛は先に縦で色を置き、横で一本ずつ流すとバランスがとれました。乾きが速いので、左右で行ったり来たりせず目ごとに完結させるほうがきれいに決まる「スピード勝負」タイプでもあります。

総じて、仕様の良さは「軽さ」「柔軟なブラシ」「色の温度」の三点に集約されます。癖は「重ねる速度」と「毛先の重み」の二点。このバランスの良さが、ゆうやけオレンジという名前にぴったりの仕上がりを作っていると感じました。オレンジは難しい色だと思っていましたが、この一本はそのハードルを下げてくれる存在です。視線がやわらぐ。けれど甘くなりすぎない。まつ毛そのものが主役になりすぎず、顔全体の印象を整える脇役に徹してくれる道具という印象です。

メリット・デメリット

メリット

  • オレンジ系ながら肌なじみが良く、日常メイクにも合わせやすい温かみのある色味。
  • 軽いテクスチャでまつ毛がパリパリになりにくく、柔らかさを保った仕上がり。
  • ブラシが細めかつしなやかで、目頭・目尻・下まつ毛など細かい部分まで塗りやすい。
  • 薄膜で重ねやすく、ロング&セパレートを重視した仕上がりを作りやすい。
  • 乾きが速く、忙しい朝でも短時間で仕上げられるテンポ感。
  • 自然光・室内光で印象が少し変わり、さりげないアクセントカラーとして使える。
  • 下地と併用することでカールキープやまつ毛の方向づけがしやすく、手数を減らせる。

デメリット

  • ブラシに液が多く絡みやすい塗り始めは、根元に塗るとダマになりやすい。
  • 塗り重ねのスピードが遅いと束感が出すぎることがあり、慣れるまでコツが必要。
  • 暗めの照明下ではオレンジの色味がわかりづらく、「色で遊ぶ」感覚が伝わりにくい場面もある。
  • 下まつ毛にたっぷり塗ると、肌色や毛量によってはオレンジが強く出すぎることがある。
  • ウォータープルーフほどの完全耐久ではないため、皮脂が多い環境や真夏日は様子を見ながら使いたい。

総評

次に手に取るなら、の一言

メイベリン スカイハイ 04 ゆうやけオレンジは、実際に使ってみると「色の遊び心」と「まつ毛の線の美しさ」が両立している一本でした。鮮やかすぎない柔らかなオレンジが、黒マスカラでは出せない抜け感をつくりつつ、まつ毛の一本一本をすっと見せてくれます。下地と重ねると発色と存在感が一段階アップし、薄膜で重ねやすく、塗り直しにも強いのが印象的です。

満足した点は、にごらない色調、軽い質感、束になりにくい仕上がり。まばらなまつ毛でも線が崩れにくいのは大きな安心材料でした。一方で、暗めの照明だと色が見えづらい場面があること、下まつ毛は量や肌色によってオレンジが強く出すぎる場合があることは、塗布量やコーミングでの調整が必須だと感じました。

どんな人に向いているかというと、屋外イベントやフェスで顔全体を軽く仕上げつつ目元だけに季節感を添えたい人。屋外撮影やロケで、自然光の下でも目元のニュアンスが欲しいクリエイティブ系の仕事をしている人。オンライン登壇や配信で、ライトに負けずに目元の立体感を出したい人。いずれも、派手さより「雰囲気」を狙う用途にハマるタイプです。

長期的に買って良かったと思う理由は、日常のベーシックメイクに一筆足すだけで表情が変わる汎用性の高さにあります。季節や服のトーンが変わっても馴染む色幅があり、気分転換のカードとしていつでも切れる。下地とのセット運用で仕上がりのコントロールがしやすく、塗り心地の軽さゆえに使用頻度が落ちない。派手色にありがちな「今日の服に合わない」を回避できる、穏やかなオレンジが手元に残るのは、結局かなり強いと感じました。

引用

https://www.maybelline.co.jp/

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